髙新について

1895年頃(明治中期)初代髙橋儀三郎が「髙橋商店」と言う八百屋を開いたのが その始まりです。
二代目髙橋新治郎が京都聖護院に漬物専門店として移転し 屋号を「髙新」に改め 現代の四代目髙橋茂に至ってます。
店内には、しば漬・すぐき・水茄子・赤かぶらなど、色とりどりの季節の漬物が並びます。
代表的な漬物が、京都伝統野菜「聖護院かぶら」を使った「千枚漬」です。「千枚漬はここのでないと」と その味の良さが口コミで広がり、京都はもとより遠方から来店される人も少なくありません。

京都名産 「千枚漬」・「茄子のしば漬」・「すぐき」

「聖護院かぶら」は、髙新周辺で江戸後期から栽培され、1865年頃に「千枚漬」が 生みだされたと言われております。
髙新の「千枚漬」は、11月より京都府産の「聖護院かぶら」・北海道利尻産の1等級「昆布」を髙新の秘伝の技術で漬込みました。
お酢を使用してないので、酸っぱく無く 「聖護院かぶら」と「昆布」の旨味がそのまま味わえます。

「茄子のしば漬」は、平清盛の娘 建礼門院(安徳天皇の母)が、京都大原で隠棲していた時に村人が献上した漬物を「しば漬」と命名されたと伝えられてます。茄子・しそ・塩だけで漬けられた自然食品です。
昨今は、「茄子のしば漬」をヒントに造られた「加茂しば(胡瓜のしば漬)」の方がポピュラーになっております。

「すぐき菜」は、400年ほで前上賀茂神社の神職者が 栽培したのが始まりとされております。当時、「すぐき」作りは上賀茂神社の社家に限られており 御所に献上され一般庶民の口には入らなかったので「御所菜」「屋敷菜」「贅沢菜」と呼ばれていたそうです。江戸末期頃から一般庶民も食べれるようになり、特有の酸味から呼び名が「酸い茎菜」→「すぐき」になりました。
「すぐき」には、「ラブレ菌」と言う胃酸で死なず腸まで届くスーパ-乳酸菌が多く入っております。髙新は、「ラブレ菌」が熱に弱いので熱処理(30分80度のお湯で茹でる)をしておりません。